①どうして歯みがきするの?
ワンちゃんネコちゃんに多い病気は歯周病!
ワンちゃんやネコちゃんは私たちと違って虫歯になるより、歯周病になる方がはるかに多いです。3歳以上の歯周病リスクは、ワンちゃんは80%、ネコちゃんは70%と言われています。
歯周病とは歯垢(プラーク)に含まれる菌が引き起こす病気です。歯周病を予防する1番の方法は「お家での日頃の歯みがき」と「定期的な歯科処置」です。
②歯周病ってなぁに?
骨を溶かす怖い病気です!
歯周病とは歯垢(プラーク)に含まれる強力な菌が歯を支える骨を溶かすとっても痛い病気です。骨を溶かすので進行すると、歯が抜けてしまったり、下アゴが溶けて骨折してしまったり、上アゴが溶けて口腔内と鼻の中がつながってしまったり、目の下の骨が溶け穴が空いてしまうなど大変な状態になってしまします。
また口の中にはたくさんの血管が通っているので、
お口の中の菌が血流に乗って全身に周り、様々な臓器に影響を及ぼす怖い病気です。
③歯周病を予防しよう!
歯みがき上手になろう!
歯周病の原因である歯垢(プラーク)を取り除く1番の方法はどんな歯みがき用品よりも、毎日する飼い主さんの歯みがきが一番です!
毎日歯みがきを続けるポイントは、①楽しく②褒めながら③無理せず少しづつ慣らすです。
当院で6月と11月の年2回「Let's歯みがき」という歯みがき教室を開催しています!詳しい歯みがきの仕方や、歯科処置のことについてなど、愛犬と一緒に実際に歯みがきをして学べます!「歯みがきの方法がわからない」「歯みがきをしたことが無い」「もっと歯みがきが上手になりたい」という方は是非ご参加お待ちしております!
④歯科処置ってなぜするの?
痛みを取り、歯みがきをしやすい環境を作ります
歯科処置と聞くと少し構えてしまうかもしれませんが、簡単に言うと、麻酔をかけて歯みがきで取れない歯垢(プラーク)や歯みがきでは取れない歯石(歯垢が石灰化したもの)を取り、お口の中の状態を把握する事を言います。写真のように歯の裏側や歯と歯肉の間にある歯周ポケットの中の歯垢(プラーク)はなかなか歯みがきでは取れませんよね?そんなところをスケーリングをして歯周病の進行を食い止めます。仕上げに歯の表面を綺麗に磨いてツルツルにする事で歯垢をつきにくくします。
また前にも述べたように、3歳以上のワンちゃんの80%、ネコちゃんの70%は歯周病になっているので、必要であれば痛いところを処置をして痛みをとってあげる事も大切になります。
痛みがあるお口に歯みがきをすることはワンちゃんネコちゃんにとってとてもストレスになります。歯科処置で痛みをとってあげることで歯みがきをしやすくし、歯みがきをすることで歯周病を予防できます!
⑤どうして麻酔をかけるの?
恐怖を与えず安全に処置をするため
私たちも歯医者さんで処置をしてもらう時に、ドキドキしますよね?ワンちゃんネコちゃんを動かないように押さえつけて、痛いお口の中に無理やり道具を入れられて・・・とっても怖いと思いませんか?こんな怖い思いをさせた後、歯みがきをさせてくれません。また言葉が通じないので「じっとしてて」など言っても通じません。歯垢(プラーク)や歯石を取ろうとした瞬間動かれてしまったらとても危ないですし、きちんと処置できません。
また歯石をはさんでとったり、指ではじいて取ってしまう方がたまにおられますが、絶対にやめてください。歯石と一緒に歯が割れてしまい、中の神経や血管がむき出しになってしまうと、全身にお口の細菌が回ってしまいます。運良く歯が割れなかったとしても、歯石を取った跡がザラザラしていて歯垢(プラーク)がとてもつきやすく逆効果です。
麻酔をかけることに不安を感じる方もおられますが、事前に血液検査等の検査で健康チェックをします。麻酔も代謝の早いガス麻酔ですのですぐに覚め、当日お家にお戻しできることがほとんどです。詳しくは当院スタッフまでご相談ください。